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新感染 ファイナル・エクスプレス[2017] [映画感想]

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原題:부산행(英題:Train to Busan)は、2016年公開の韓国映画。

タイトルのB級映画感で、大して期待せずに見たのが良かったかも。



主人公はファンドマネージャーで仕事人間のソグ(コン・ユ)。

彼は妻と別居し、母と娘のスアン(キム・スアン)との三人暮らし。

娘の誕生日にソグが何か欲しいものはないかと尋ねると、

スアンは「釜山に行ってお母さんに会いたい」と言う。




仕事を理由に一度は断ったソグだったが、

翌朝、二人はソウル発釜山行きの列車の3号車に乗り込んだ。




同じ列車に乗りあわせた、他の主な登場人物は

労働者階級のサンファ(マ・ドンソク)。

その妻ソンギョン(チョン・ユミ)は妊娠中。

高校生野球チームのヨングク(チェ・ウシク)たち。

ヨングクの恋人ジニ(アン・ソヒ)。

高齢姉妹のインギルとジョンギル。

高速バス会社の常務で、超利己的なヨンソク(キム・ウィソン)。




ソウル駅を出発直前に駆け込んできた女はゾンビウイルスの感染者だった。

車内で倒れていた彼女を 介抱しようとした乗務員に突然襲いかかり噛みついた。




噛みつかれた乗務員は絶命ののち、再び立ち上がると、

今度は恐ろしい形相で周囲の乗客を次々と襲い始めた。

事態に気づいた乗客たちは他の車両へ逃げ出したが、逃げ場のない列車の中で

感染は一気に広まり、地獄絵図と化していく。




ゾンビの形相が非常に怖い。

それと、人を追いかけるときの動きも結構早い。

普段はゆらゆら徘徊しているが、人間を見ると急にワーっと襲いかかる。

ブラピ主演の『WORLD WAR Z』のゾンビの動きに影響を受けている感じ。

ロケのスケールもでかいし、CGもよくできている。




また、ゾンビとの戦いにやたらにマシンガンが出てこないところがすごい。

なにしろ、乗客はサラリーマンや高校球児なわけだから。

武器なんて持ち合わせがないわけですよ。せいぜい○○○くらい。




この映画を観終わって、思い出したのは、

なぜか大昔の映画「ポセイドンアドベンチャー」(1972年)だった。

当時流行った「パニック映画」というジャンルは近年あまり聞かないが、

この映画は、その頃の映画に感じられた懐かしいニオイを思い出させる。

非常時の「人間性」をテーマにしているからだろうか。

頑張れサンファ!(←観たらあなたも絶対こう言いたくなります)




最近のゾンビ映画は、特殊メイクの発達やCGなどにより

リアルな映像を描くことには長けている。

しかし、そういったリアルさを追求しつつ

登場人物一人ひとりの人間性を細やかに描くとなると、時間がかかる。

「ウォーキングデッド」のような連続ドラマシリーズには敵わない。

どうしても、単なるジェットコースタームービーになりがち。




もちろん、次から次へと感染者が増えなければ面白くないし、

変身シーンのバリエーションも欲しいところだから、

当然、登場人物の数は多くなる。

そんな中、それぞれの性格を描ききれるかという問題。

日本の「アイアムアヒーロー」も、本来は映画より連続ドラマ向きだろう。




一方、大衆に対して共通の「敵」を設定するのが難しい「平和」な現代。

武器や軍隊を使って排除してもどこからも文句を言われないテーマは、

対テロ、対ゾンビ、対宇宙人、対自然災害などに限られてくる。

毎年、無数とも言えるゾンビ映画が生まれてくるのは必然だろう。




人間さえいれば地球上のどこを舞台にしても無問題だし、

生活のあらゆるシチュエーションがネタに出来る。

しかもヒーロー、ヒロインの身近な誰がいつ感染するのかという

スリルは保証済み。




それにしても、韓国映画は侮れないと感じる。

監督は、アニメーション監督のヨン・サンホ。

彼の作品に長編アニメ「ソウル・ステーション/パンデミック」があり、

この実写映画の前日譚となっているそうだ。




製作順から言えば、

むしろ、本作が「ソウル・ステーション/パンデミック」の後日譚だ。

アニメ映画が認められて、実写化をすすめられたということらしい。

監督は、どうせなら同じ物語より、続編を実写で・・・ということだったようだ。




記者会見で監督は「ゾンビ」の生みの親G・A・ロメロに敬意を表しているが、

ある意味、ロメロと対等に戦える唯一のゾンビ作品じゃないだろうか?

アニメーターならではの細かやかさが作品全体に行き届いていると思う。

日本映画頑張れ!

ゾンビ好きにとっては、必見の作品だと思う。




★★★★★




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